
幼児のうちから英語を学習させたいけど、意味ないって本当?



小さい頃から英語を習わせてるのに効果が感じられない……
と、お悩みではないですか?
実際、同じように悩む親御さんはとっても多いんですよ。
でも、大丈夫!
そんな方に向けて、下記の内容でこの記事を書きました。
- 幼児英語学習が意味ないと言われる理由
- 科学的根拠と体験談から意味があるのかないのか
- 幼児英語学習の効果を出す方法
- 結局いつから英語学習を始めればいいのか
すべて読んでいただくと、「そういうことなのか」と今後のやるべきことがはっきりするかと思います。
ぜひご一読ください。
幼児英語教育は意味ないと言われる理由


我が子の将来を考えると、英語は早くから学んでおいたほうが近道な気がしますが、「幼児のうちに英語教育を始めても意味ない」といった話もよく聞きますよね。
その理由について調べると、下記の3つが浮かびあがりました。
- 日本での論理的思考を身につけるのが先
- 英語に触れなくなると忘れるから
- 日常的に英語が使われていない環境では難しい
1. 日本での論理的思考を身につけるのが先
幼児期のうちに英語に触れることで日本語の習得が不十分になる、まずは母国語である日本語をしっかりと学ぶべきという考えをよく聞きます。
しかし、この考えについて脳科学者の茂木健一郎氏が、書籍のなかではっきりと言い切っています。
では、早い段階から英語に触れることで、日本語の習得が不完全になってしまう、あるいは日本語での論理的思考が未発達になるのでしょうか。「まったく問題ありません!」これが、脳科学者としての私の意見です。
脳科学者 茂木健一郎『5歳までにやっておきたい 英語が得意な脳の育て方』
たとえば親のどちらかが外国人で、日常的に日本語と英語が使われていたら、子どもはごく自然に両方の言語を使えるようになるそうです。
2. 英語に触れなくなると忘れるから
せっかく幼児期のうちに英語を学んでも、小学生くらいになり、英語を日常的に使っていないと忘れてしまいます。
その原因は脳の成長にあります。
幼児期には右脳が優位な状態にあり、イメージ力や空間認識力を使いながら英語を学びます。
ところが、小学生になる頃には言語や論理的思考を司る左脳が発達し、右脳の能力を上回るようになるのです。
左脳をメインに使うようになると、使われていない右脳の機能はどんどん力を失っていきます。
誰でも幼児の頃の記憶はほとんどないと思いますが、こういう理由なのかもしれませんね。
3. 日常的に英語が使われていない環境では難しい
日常的に英語が使われない環境で、第二言語の学習を幼児期から始めてもほとんど意味がないというのが現実です。
言語の習得には約2万時間のインプットが必要とも言われており、毎日、英語が子どもの頭上を飛び交う環境こそ、手っ取り早く英語を習得する方法なのです。
週に数時間のスクールで英語を学んでも、家に帰れば日本語で生活をする環境ではインプットが少なすぎるのです。
家庭で日本語と英語が両方使われているような環境でない限りは、何らかの形で毎日英語を取り込む必要があるでしょう。
幼児英語教育は本当に意味ない?科学的根拠から考える
よく聞く「幼児のうちに英語を学ばせても意味ない」という意見。
実際には、科学的に見ると完全に “意味ない” とは言えません。
脳の発達メカニズムや言語習得の研究を踏まえると、幼児英語教育の効果は「やり方」や「環境」次第で大きく変わることがわかっています。
臨界期とは
臨界期とは、脳が柔軟で音や言葉を自然に吸収しやすい時期のこと。
一般的に、母語の臨界期は6〜8歳前後とされ、この時期に耳から多くの音を取り入れることで、言語処理の土台が形成されます。
第二言語(英語など)も同様で、6歳前後までに英語の音やリズムに触れることで、いわゆる “英語耳” が育ちやすくなります。
ただし、臨界期を過ぎたからといって英語が習得できないわけではありません。
脳の神経は一生変化し続ける性質(可塑性)を持っており、思春期以降でも十分に言語を学ぶ力はあることが、様々な研究や調査で明らかになっています。
幼児期の英語学習が「意味ある」とされる理由
幼児期は右脳が優位で、音・リズム・イメージ記憶に強く反応します。
この時期に英語の歌や絵本に触れることで、文字ではなく“耳と感覚”で英語を理解する基礎が作られます。
また、0〜3歳ごろの子どもは聴覚が非常に発達しており、日本語にはない微妙な英語の音の違いを聞き分ける力を持っています。
そのため、この時期にネイティブ発音に触れることは、将来の発音力にも良い影響を与えます。
加えて、幼児期の子どもには遊びながら学習できるという大きな特性があります。
勉強しているという感覚なしに英語を学べるこの時期は、意味ないどころか、大きなチャンスの時なのです。
幼児英語教育は本当に意味ない?体験談から考える
幼児英語教育を体験した方の意見を「意味ある」と「意味ない」でまとめてみました。
「意味ある」という意見
- 英語の歌やアニメで自然に言葉をマネするように
- 週1で外国人講師のレッスンを受けたら発音が良くなり自身がついた
- 親が一緒に歌ったり英単語カードで遊んでいたら、子どもが楽しむようになった
- 幼児期の英語絵本や英語遊びのおかげで、小学校の英語の授業を楽しんでいる
- 日本語の語彙が増えたら英語の理解が早くなった
「意味ない」という意見
- 教材を購入したが飽きて数ヶ月でやらなくなった
- 英語中心の園に通わせたら日本語の語彙が少なくて心配に
- 無理に教材をやらせていたら英語嫌いになった
- 英会話スクールに1年通っても英語が話せるようにならない
- 上の子は嫌がったが下の子は楽しんでやっている
両方の意見をまとめると、やはり幼児期特有の効果を感じるようなポジティブな意見は多数見られます。
ただ、幼児期だからといって誰でも英語が好きになるかといえばそうでもなさそうですね。
性格や親の押しつけで拒否反応を見せる子もいるようです。
幼児英語教育が意味あるか意味ないかについては、ただ単に早く始めればいいというわけではないということがよくわかります。
幼児英語教育は本当に意味ない?効果が出ない理由


効果が出ないから幼児英語教育は意味ないと思っている方は、大事なことに気づいていない可能性があります。
効果が出ない理由が下記に当てはまるなら、まだ改善の余地はありますよ。
・学習方法が合っていない
・親の押しつけで子どものやる気が失われている
何よりも、子どもが楽しんで学習ができているかどうかが大事です。
「どうしてもっと楽しく学んでくれないの?」より、「どうすれば楽しんでくれるかな?」と考えてあげると答えが見えてくるはずですよ。
別の学習方法に替えてみる、好きなことと+αでできるようなものを取り入れるなど、まだまだできることがあるのではないでしょうか。


幼児英語教育は本当に意味ない?効果を上げる方法3つ
幼児期に英語を学習をスタートさせるだけでは、「意味ない」で終わってしまうかもしれません。
努力をムダにしないために、子どもの将来に繋がるような効果アップさせる方法を3つご紹介します。
- 脳の発達に合わせた学習法にする
- ネイティブ英語の環境を作る
- 楽しく続けることを意識する
1. 脳の発達に合わせた学習法にする
人間の脳は生後すぐから超スピードで進化を遂げ、3歳までに9割が完成します。
この、脳が活発に活動している時期を狙って英語学習を始めると、子どもは面白いように吸収してくれますよ。
この時、英語を教え込もうとするのではなく、遊びに英語を織り交ぜたものが良いでしょう。
すでに3歳を過ぎていても、脳の発達は止まらないので大丈夫。
脳の発達に合わせた学習法を取り入れてみましょう。
詳しくは、英語教育は何歳から?幼児期に始めるメリットと失敗しないコツ でまとめています。


2. ネイティブ英語の環境を作る
幼児英語学習はネイティブ英語を使用すると良いです。
幼児期の子どもは聴力が大変優れているので、わずかな発音の違いも聞き取ることができるようになります。
リスニングに強くなると、発音力もアップしますよ。
3. 楽しく続けることを意識する
英語は続けることに意味があります。
幼児期の間に英語学習を始めても、小学生になってやらなくなるときれいさっぱり忘れてしまうかもしれません。
英語=楽しいという考えを持たせてあげることができれば、子どもは長く英語学習を続けることができ、英語嫌いになることもないでしょう。
>>>ゲーム感覚で英語を学べるタイピング英語学習については別記事で詳しく解説!


幼児英語教育は本当に意味ない?親がやってはいけないこと
子どもが幼児期のうちに英語学習を始めるなら、親は下記の点を注意するべきです。
親が焦って詰め込み勉強をさせる
「今のままでは英語が話せるようにならないんじゃないか……」と親が勝手に焦るのは逆効果です。
英語=勉強 という考えを子どもに植えつけてはいけません。
最悪の場合は、英語嫌いになってしまいます。
できるようになることよりも、英語に触れさせてあげることの方が大事です。
結果を焦らず、長い目で見てあげましょう。
子どもが楽しんでいないのに続けさせる
明らかに子どもが楽しんでいないなら、続けても意味ないです。
別の学習方法を考えてみるのはどうでしょうか?
>>>ゲーム感覚で英語を学べるタイピング英語学習については別記事で詳しく解説!


他の子と比較してプレッシャーを
他の子と比較するのもナンセンスです。
進み具合に個人差があるのは当たり前です。
その子のペースで英語を学ばせてあげましょう。
幼児期からでなくても英語は習得可能
幼児期からの英語学習には良い点が多々ありますが、たとえ幼児期でなくても、何歳からでも英語を習得することはできます。
俳優の渡辺謙さんは42歳の頃、映画『ラストサムライ』での役作りで、半年間の猛勉強の末に英語が話せるようになりました。
人間、やる気さえあればなんとでもなるということですね。
また、中学3年生で第二言語を習得した数学者はこう言っています。
一つの言語に関心を抱けば、言葉そのものへの関心が高まり、言葉を学ぶことが面白くなります。
ピーター・フランクル『子どもの英語教育はあせらなくて大丈夫!:12か国語を操る世界的数学者が、今伝えたい、子育てで本当に優先すべきこと』
有名な絵本や映画を英語版で見てみると、言語の面白さに気づいたり語彙力も増えることもあるようです。
特別語学に興味がなくても、好きなものやこと、興味のあることから英語に発展させていくのは、自然で無理のない方法と言えるのかもしれませんね。
結局、幼児英語学習はいつから始めればいいのか
結論、いつから英語学習を始めてもOKです。
子どもが「やりたい!」と言うタイミングで始めるのがベストでしょう
ですが、幼児期の素晴らしい能力を使わない手はありません。
0歳から家庭でできる英語学習を取り入れておくのは有効ですよ。
子どもが小学生になっているなら、その子の性質に合わせた学習方法を選ぶようにしましょう。
まとめ:幼児英語教育は「意味ない」ではなく「やり方次第」
「幼児英語教育は意味ない」と言われる背景には、短期間で成果を求めすぎたり、日常的な英語環境が作れないなど、“続かない学び方” が原因であることが多いです。
しかし実際には、
- 幼児期の高い聴覚能力で発音やリズムを吸収できる
- 遊びながら自然に英語へ親しむことができる
- 英語=楽しいというイメージを持ちやすい
といった、この時期だからこその強みがたくさんあります。
つまり、幼児英語教育は「意味ない」どころか、子どもの将来に“英語への抵抗感をなくす”という大きなメリットがあるのです。
大切なのは、
- 子どもの興味を引き出す方法を選ぶこと
- 家庭で少しでも英語に触れられる環境をつくること
- 親が焦らず、楽しみながら一緒に学ぶこと
焦らず、比べず、楽しみながら続けていくことで、幼児期の英語教育は必ず子どもの成長の糧になります。
